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2010年2月15日月曜日

職人的感覚。

職人:しょくにん

大工・左官・飾り職・植木屋などのように、身につけた技術によって物を作り出したりする職業の人。


職人(気質):しょくにんかたぎ

職人に多い気質。
自分の技術に自信をもち、安易に妥協したり、
金銭のために節を曲げたりしないで、
納得できる仕事だけをするような傾向。


最近、
そういえば「職人」って一般的にどんな捉えられ方なのだろう・・・。
と気付く事がありまして。

普通に「職人っぽいよねぇー」などと言うのは、
職人気質の職人を指すのであって、
いわゆる、「職人」を指すのではないという事。

前回のブログでも書いたように、
職人は、
うまく生きていくのは下手でも、
人生を楽しむ事は上手。

と言ったのは、
職人気質の職人を指して言っているわけです。

日本では、
現在そのような職人気質は絶滅しつつあるように感じます。
間違った成果主義の横行により、
まじめな職人さんほど生きづらい世の中に
なってしまっているのではないかと思います。

ヨーロッパでは、
職人さんは大切にされている印象を持ちますし、
そのおかげで職人さん側もプライドを持って働けています。

その相互関係が、職人の仕事の価値を更に高めているように感じました。

特に、ドイツにおいては「マイスター」制度が昔からあり、
(現在では時代の流れでごく限られた職種にしか残っていないですが)
ほとんどの職人さんが10代半ばにはその道に入っているようです。
日本も昔は丁稚がありましたが、
現在は、あまり聞きません。

美容・理容業界はその中でも結構最近までその制度が残っていた業界かと思います。

僕の父も、住み込みの修行生活をしていたそうです。


日本の美容師事情は、しばらくは衰退の流れかもしれません。
憧れをもたれながら仕事をする様な美容師さんの存在が少なくなってきたように感じます。
しかも、最近の雑誌presidentのランキングでは美容師の所得ランキングは下から4番目。
職人気質。だけが理由ならば格好も付くのですが、
それだけが理由ではない気がします。
労働環境の苛酷さと給料とのバランス、
しかも、
人との付き合いが9割の仕事なのに、
人間とのかかわりに順応できない人間しか育てられないような環境で働く事を
強要されれば人間だれでも病んでしまします。
とあるデータでは、
昨年だけで96人の美容師が自殺をしているとか・・・。
しかも、その原因の7割が鬱を伴う心身症。

「心」を強くするのは本人かもしれませんが、
本人の経験がその「心」を強くするのだとすれば、
周りの環境、
特にその経験に深い影響を与える
「人間」の存在はとても大事だと思います。

特に、美容師は人間的に魅力的である事が必要なはずです。

だって、美しいもの、綺麗なものを造り出すのに、
期待感の感じられない美容師が現れたらがっかりです。

僕が、先のとがったブーツや黒ずくめの・・・・。
いわゆる美容師さんが苦手なのはそこです、
期待感を上げるために外見で誤魔化そうとしているから、
ぱっと見た時になんとなく、
ちぐはぐ。
喋ってみると、
違和感。

良い人間に磨かれないと、
良い環境に身を置けず、
結果、
良い経験を吸収できない人間になる。
覚えた事と言えば、

捉え方の間違っている

「お客様から魅力的に見えるように。」という感覚


だから、
気付かないうちに、
中身よりも格好つける事に重きを置いてしまいがちになる。

逆効果です。
見た目が良ければよいほど、
残念でならない結果になってしまいます。

きっと、
そうでない場合は、
小奇麗にしていて笑顔が素敵なだけで、
とても魅力的に見えるはず。

と、僕は思います。

なので、
aimableでは勉強に来る子やスタッフに事あるごとに、
「素直」でいてください。と言います。

真っすぐでなかったり、
格好をつけようとする癖が付いている人間は、
徹底的に叩き直してしまいます。

格好つけることは、
ある意味お客様を見縊っている、
あるいは冒涜行為にも等しいと思うわけです。

素直であれば技術や接客を含めて全ての事がすんなり修得できます。
それは、お客様によりよいサービスをするために役立ちます。
結果、お客様の為になります。
自分が担当する事になった時にも、
素直であれば自然と素敵なお客様の囲まれる美容師になります。

格好つける事は、
自分の勝手なレベルでお客様の価値をきめつけている事になると思います。

職人気質の美容師を目指すならば、
よりよいものを求めるお客様を、
よりよい腕で呼びたいものです。

そして、

この仕事を選んだ以上は
自分の為に時間は無いと思った方がいいです。

とも言います。

なぜなら、
見たり聞いたり経験することすべてが、
これから触れることになる
全てのお客様にどの様なカタチで提供できるのか。
接客でなのか、接遇でなのか、ヘアスタイルでなのか・・・etc
考える必要があるからです。

だからこそ、
美容師として生きる。
という表現をよく使います。
それを人はストイックだと言いますが。

好きでやっている仕事なのですから、
それが当たり前だと思います。



職人。
良い響きだなぁ。
と憧れながらこの仕事を続けて早いもので17年経ちました。
これからも、職人気質を語れるくらいになれる人間を目指して精進しようと思っております。
お付き合いの程を宜しくお願い申し上げます。

写真は、帰る日にエトワールの乗り場まで送ってくださった先生との写真です。
過去にUPしたblogの写真と見比べてみると面白いかもしれません。

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